◆路線価がない地域の概算方法について
路線価は稀に設定されていない地域も存在します。
田畑や農地は基本的に路線価が設定されておりません。
このように路線価が設定されていない地域の路線価を概算で計算するには、固定資産税評価額に各地域ごとに定められた標準倍率をかけて算出します。
おおよそ、各地方自治体の標準倍率は1.1倍程度。
路線価がないエリアの検討する際の目安としてこのような計算方法で概算を算出する事も可能です。
日本国内の土地は全ての土地の境界線が明確に測量されている訳ではありません。
都心部や市街地、住宅地などは当然ほぼ全ての土地が明確に測量が行われ、その所有権の範囲も明確に設定されておりますが、山岳部や山奥の農村地などでは隣地との境界が明確に定められていない土地もまだ多く存在しているのです。
2011年(平成23年)3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)を覚えている方も多いかともいます。
東日本大震災で震災復興が円滑に進まなかった理由のひとつにも、この土地の所有権の明確化が背景問題にありました。
おとなり韓国などは国土の100%が登記され地積測量も行われておりますが、日本では10%程度の土地がまだ掌握されていないのが現状です。
被災地の建築に関わる復興が遅れているのは、この土地の所有権に関する部分が大きなネックとなっていたのです。